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Ainoco
Technical Notes
撥のオプション選択のポイント
from あいのこ職人
テクニカルノート from あいのこ職人
撥のオプション選択のポイント
撥の重さと錘の位置
大きな音を出しやすい重い撥は、パワーとテクニックが必要です
撥選びの中でとても重要な要因の一つは、撥の重さと錘の位置。
重い撥を使うと、撥の重さが叩く力に加わってクリアで大きな音を奏でられるという利点があります。
一方で、手の大きさや握力、ご自身のレベルに合わない撥を使うと、糸のコントロールに無理な力が入り、手首や腕への負担が大きくなります。
ベテランの方は 150g 以上の重い撥を好まれる事が多いですが、最近は早弾きしやすい軽めの撥を好まれるプロの方も増えています。
スムーズな撥捌きの為には、撥の錘も重要なポイントです。
あいのこ撥の錘の位置は基本的に真ん中。バランスよく仕上げてあるので、力の無駄がなく自然な動きで演奏できます。
30g から170gまで重さが選べるので(義太夫撥は300gまで)お子様や初心者の方から、力強いサウンドや高度なテクニックを必要とするプロ奏者の方まで、幅広くお使いいただけます。
しなりについて
「しなり」が、クリアで突き抜けるような気持ちの良いサウンドの秘密
象牙や鼈甲などの天然素材は、硬いけれど程よい沈みと跳ね返りのバランスで、独特のサウンドを醸し出すことができますが、天然素材なだけに、硬さの「調整」は難しいところがあります。
象牙も鼈甲も絶滅の恐れのある野生動物としてワシントン条約で国際取引が規制されていますし、動物愛護の観点からも代替品が必要となってきているのが現状です。
これまで、人工素材では天然素材のような「しなり」を出すことは難しいとされていましたが、あいのこ職人の徹底的な音へのこだわりが、アクリルをコントロールする削りの開発と微細な感覚と探究心で、しなりの微調整を可能にしました。
プラスチックのような硬さの 撥先削りなし、
たたきスタイルの演奏に合うハード、
硬めの鼈甲に近いしなりの グッド、
柔らかめの鼈甲に近いしなりの エクストラ、
鼈甲以上の柔らかさの ビヨンド、
左右違う硬さを選べる コンビネーション
からお選びいただけます。
左右違う硬さは、一本で二本分楽しめます (^^)
硬い撥、柔らかい撥、それぞれの特徴を挙げてみます。
<プラスチックのような硬い撥>
+ 叩きの音、アタック音や大きな音を出すのに適している
+ 丈夫で多少荒っぽい扱いをしても大丈夫という安心感
ー 沈みが少ない分 クリアで繊細な音を出すのは難しい
ー 振動が手首にダイレクトに響くので、手首への負担が大きい
ー 疲れを感じやすい
<柔らかい撥>
+ 沈みがあるので、力がなくても良い音が出せる
+ すくいやすいので、誰にでも弾きやすい
+ 振動が程よく吸収されるので、手首への負担が少ない
+ 疲れにくい
+ 繊細でクリアなサウンドで、西物の民謡や唄付けに最適
ー 叩きの音量が小さい
ー どうやっても綺麗な音が出るので、曲に変化を付けたり雑味を強調したい場合には、テクニックが必要
ー 硬い撥に比べて、撥先の減りが早く、脆い
世界でひとつ あなただけのあいのこ撥、カスタムメイドについて
© 2021 Greg Matsuura - Ainoco Inc.